SANPU BLOG

30歳突入を機に始めた共働き社畜の雑記ブログ ~旅行、子育て、便利グッズ、お金の話、その他戯言を気ままに発信~

(その2)投資初心者の社畜がインデックス投資先を考える。全世界!?米国!?先進国!?新興国!?日本!?

SANPUです。

 前回は全世界、米国、先進国、新興国、日本の指数の長期成績を比較しました。

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 1988年から2022年では米国がとびぬけて成績が良く、次に新興国という結果でした。そこから、この2つに投資したくなるのですが、本当にそれで良いのかもう少し細かく見てみてみようと思います。 

 まずは前回のグラフをいまいちど表示してみます。

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 やはり米国が1番で新興国が2番でその他はパッとしないように見えますね。やはり米国か新興国しかありえないと思ってしまいますね。

 しかし、細かいところを意識してみると地域ごとに成長している時期としていない時期があることがわかります。自分では下記ポイントが気になりました。

①2000年代はあまり米国は成長していないように見える。
②2007年以降は新興国はあまり成長していないように見える。
③日本って本当にずっとこんな感じなの!?

ということで、この3点について詳しく見ていこうと思います。

①2000年代はあまり米国は成長していないように見える。

 2000年代のみ抽出したグラフがこちら。2000年1月時点の株価を100%として2011年までの各指数の騰落率です。

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 「なるほど、やはり新興国は優秀ですな。」というように新興国へ注目がいきがちですが、注目すべきは米国です。11年間で全く成長していないのがわかると思います。1988年から2022年の34年間ではあれだけ驚異的な成長を示していた米国がこの11年間は成長しているどころかマイナスになっています。新興国以外すべてマイナスですが、米国は全世界や先進国にも負けています。(日本は一旦置いておきますw)

 このように切取る時期を変えるだけで景色がガラリと変わります。2000年代の11年間は米国が不調の年ということがわかります。もし2000年に米国への投資を始めたとして、このような11年間不調が続く状況で米国へ投資し続けることはできるでしょうか!?途中で新興国などへ切り替えたくなりそうですね。

 このように、34年間の成績をみると米国に投資をすれば良いと簡単に考えられますが、それはあくまで結果論であり、途中このような不調な時期もあるのです。常に成長し続けているわけではなく、このような不調の中で信じて投資を続けることは簡単ではないと思います。

②2007年以降は新興国はあまり成長していないように見える。

 2007年から2022年の15年間を抽出したグラフがこちら。2007年1月の株価を100%として2022年までの各指数の騰落率です。

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 先ほどと同じように「なるほど、やはり米国は優秀ですな。」というように米国へ注目がいきがちですが、ここで注目すべきは新興国です。15年間で全く成長していないのがわかると思います。1988年から2022年の34年間では米国の次に成長した地域でしたが、この15年間はほとんど成長がみられません。全世界や新興国にも負けています。(ここでも日本は一旦置いておきますw)

 もし、2010年にタイムスリップした時を考えてください。それまでの1988年から2010年の22年間や2000年から2007年の7年間の過去実績では新興国が一番成長しているため、「これからも新興国だ!」と思って投資していたら今頃全く資産が増えておらず、他の地域に投資をしておけば良かったと後悔することになっていると思います。今後、もっと長期で運用を続ければ驚異の成長をして米国につづいて2位に戻るかもしれませんが、それを信じて今後も投資し続けることはできるでしょうか!?自分には少し難しいと思いました。

 このように34年間での結果論から投資先を簡単に決めると、後悔することになるかもしれません。

③日本って本当にずっとこんな感じなの!?

 今までのグラフをみると、「日本なんて投資する意味無いよね。」と思います。ただ、もっと昔の年代をみるとびっくりする光景が見えます。

 下のグラフは1970年から1990年までの各指数の騰落率です。全世界と新興国は情報が無かったため省略しています。

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 「なんだこれは!!!」と思うような結果です。今までのグラフからは想像できないくらい日本が異常な成長を見せています。この20年間で日本に投資し運用を続けていれば約42倍になったということです。100万円が4200万円まで増加したことになります。先進国は約6倍、米国は約3倍なので日本の一人勝ちです。この時期は日本の高度経済成長と1980年後半はバブルの時代ですね。自分は生まれる前なのでバブルと言われてもイメージできないですが、これをみると異常だったのがわかりますね。

 1988年から2022年までの34年間では全く資産が増えていないため、投資先から真っ先に外してしまいそうですが、日本にもこのような調子のよい時代があったのです。今後も同じように日本が異常な成長を見せるかもしれません。同じような成長が100%無いとは言い切れませんので。(でも、やっぱりそれは無いかな・・・) 

 ただ、日本以外にこのような異常な成長をする国がでてきてもおかしくはないのかなと思います。1988年から2022年までの34年間で成長していないからといって投資先から外すのもまた考えものですね。

ここまでのまとめ

 前回の記事を踏まえて、本当に米国と新興国が投資先として良いのかを考えてきました。その結果、切り取る時期によっては米国も新興国もほとんど成長していない時期もあることがわかりました。また、1988年からは全く成長をしていない日本もそれより前は他の指数を凌駕する異常な成長をしている時期があることもわかりました。

 今回の結果から、ある一つの地域が常に優れているというわけではなく、年代によって好調・不調があることがわかりました。長期では米国が一番でしたが、今後も同じように一番の成長をする保証は無いですし、2000年代のような不調が今後ずっと続く可能性も0ではないです。米国に限らず、新興国でもその他の地域でも同じことが言えます。また、日本がまた異常な成長をするかもしれませんし、その他の国で日本のような異常な成長が起こる可能性も0では無いのです。

 長期で投資・運用することに置いて、他の指数よりも調子が悪い時期は必ずあり、どこが一番良いかを確実にあてることは難しいのだと思います。投資を始める時期と止める時期で結果は大きく変わることになります。

 今回の結果から、同じ国や地域にブレずに信じて運用を続けることは難しいと感じました。将来どうなるかわからない、一時的に不調な時期が続く中で、信じて投資し続けるメンタルはそれなりに必要なんだと思いました。過去実績はあくまで参考にしつつ、今現在の状況を考慮しつつ自分で納得のできる投資先を見つけることが重要と思います。

 次回は、前回と今回の確認結果を踏まえてSANPUの考える投資先の結論を書いていこうと思います。